新規開業医のための保険診療の要点

新規開業医のための保険診療の要点(各論)

[1-10] 産婦人科

<はじめに>
保険診療において産婦人科の特徴は本来行うことができない、いわゆる「混合診療」が場合によっては発生することです。但し十分に注意して算定すべきです。以下に基本的な考え方を示します。

I 各種法令における留意事項

1 保険診療と自費診療について

  1. 妊婦健診等
    1. 定期的に妊婦健診を受けている妊婦が疾病に罹った場合、妊娠・分娩との関係の有無にかかわらず再診料で算定します。(初診料はすでに妊婦健診で算定済みと考えるからです。)
    2. 妊婦健診と同日に疾病が発見され保険診療を行った場合、健診料を徴収する際は妊娠との関係の有無にかかわらず疾病に対する再診料等の診察料は算定できません。(妊婦健診料の中に診察料が含まれていると考えるからです。)
    3. 妊婦健診と同時であっても健診料を徴収しない場合は、疾病に対する再診料は算定できます。
  2. 婦人科においても自治体による子宮頸がん検診等の施行時に疾病が発見された場合、その診断や治療のために行われる診療行為は保険診療で請求できる場合もあります。但し、初診料や再診料などの診察料は原則的に検診の費用に含まれているので算定できません。
  3. 出生時において新生児に疾病が発生した場合は初診料が算定できます。但し、新生児管理保育料をすでに徴収している新生児に疾病が発生した場合、入院の要・不要にかかわらず初診料・再診料は算定できません。(新生児保育管理料に診察料が含まれると考えられます。)
    *新生児管理保育料とは?
    健康な新生児を収容し自費で保育する場合に上記名称を用いるようにしている。(日本産婦人科医会)

2 その他法令等

  1. 胎児の傷病名での算定
    超音波検査装置の進歩により、胎児の情報はかなり正確にとらえられるようになってきました。また胎児心エコー法なども算定可能となりました。しかし、胎児の診断・処置などに保険適応はありません。
    それは民法の第1編第1章第1条ノ3「権利ノ享有ハ出生二始マル」と定められているためです。従って母親の胎内にいる胎児は保険の対象とはなりません。

3 分娩費の考え方

分娩経過により、自費となる場合と保険となる場合について、原則をここに掲げますが、これに関しては、支部によって取り扱いが多少異なるので留意してください。

分娩費の考え方図1

(日本産婦人科医会 医療保険必携より引用)

  1. 安全出産に導くために予防の目的で行った場合の手術・処置等は分娩料(自費)に含まれます。
    例:無痛分娩、母体疲労、遷延分娩が予想される等。
  2. 医学的適応のある吸引・鉗子娩出術などに伴って、会陰切開及び縫合術、会陰裂創縫合術を行った場合には、保険として取り扱うことになります。

4 分娩にかかわる入院料の考え方

  1. 入院給付(保険)の原則は、単なる疲労回復、正常分娩又は通院の不便等のための入院指示は行うことは出来ず、療養上必要があると認められた場合です(療養担当規則第20条より)。
  2. 正常分娩後の褥婦の入院は、原則自費入院です。
    異常分娩後の入院については、正常分娩後に比し、著しく衰弱している等の異常状態であって、そのための入院診療を要する場合は、その入院は保険の対象として認められますが、正常分娩と異ならない状態の場合の入院は保険の対象とはなりません。
  3. 保険入院の場合、保険扱いとする入院日数については最終的に主治医の判断によります。
    また保険の対象となる入院診療が発生した場合は原則として入院基本料等も含めて保険扱いとなります
分娩にかかわる入院料の考え方図2

(日本産婦人科医会 医療保険必携より引用)

II 診療録(カルテ)への記載の留意事項

  1. 産婦人科に限ることではありませんが、保険診療と自費診療の診療録が明確に区別されていることが必要です。別冊でなくてもいいですが、少なくとも様式第1号(1)の2の用紙は保険分と自費分で色を変えるなど工夫して明確にわかるようにしてください。新生児の診療録についても同様です。なお、会計カードも区別しなければなりません。電子カルテにおいても同様の配慮が必要です。
  2. 医療機器の日付や時間の設定は定期的に確認してください。
    医療事故の裁判等で、カルテや看護記録と検査記録の時間がずれていて問題となることがあります。
  3. 婦人科特定疾患管理料は、施設基準に適合し関東甲信越厚生局に届け出た保険医療機関において、入院中の患者以外の器質的月経困難症の患者であったホルモン剤を投与している患者に対して医師が患者の同意を得て、計画的な医学管理を継続して行い、療養上必要な指導(指導内容はカルテ記載)を行った場合に3ヶ月に1回に限り算定できます。
  4. 乳腺炎重症化予防ケア・指導料
    届出保険医療機関において、外来患者であって、乳腺炎が原因となり母乳育児に困難をきたしているものに対して、医師または助産師が乳腺炎に係る包括的なケアおよび指導を行った場合に1回の分娩に月4回に限り算定できます。

III 傷病名付与の留意事項

1 切迫早産、破水の診断

  1. 頸管腟分泌物中癌胎児性フィブロネクチン定性(頸管腟分泌液)(204点)は破水の診断では22週から37週未満で1、2回、切迫早産の診断では22週から33週未満で週1回程度です。
  2. 腟分泌物中インスリン様成長因子結合蛋白1型(IGFBP-1)定性(190点)は破水の診断では22週から37週未満で1、2回程度です。但し、癌胎児性フィブロネクチン(頸管腟分泌液)を併せて実施した場合は主たるもののみとなります。
  3. 顆粒球エラスターゼ(子宮頸管粘液)は、絨毛羊膜炎の診断のために妊娠満22週以上満37週未満の妊婦で「切迫早産の疑い」があるものに対して行った場合に算定できます。

2 妊娠に関する傷病名には妊娠週数を記載してください。

IV 診療報酬上の留意事項

<基本診療料>

1 初・再診料

  1. 時間外加算・休日加算の取り扱い
    排卵誘発のための注射など予定された診療の場合には、時間外加算や休日加算の算定はできません。(急患とみなされないためです。)

<特掲診療料>

1 医学管理料

  1. 婦人科特定疾患治療管理料 250点
    婦人科又は産婦人科を標榜する保険医療機関において、入院中の患者以外の器質性月経困難症の患者であって、ホルモン剤(器質性月経困難症に対して投与されたものに限る。)を投与している患者に対して、婦人科又は産婦人科を担当する医師が、患者の同意を得て、計画的な医学管理を継続して行い、かつ、療養上必要な指導を行った場合に、3月に1回に限り算定できます。

[施設基準]

  1. 当該保険医療機関内に婦人科疾患の診療を行うにつき十分な経験を有する常勤の医師が1名以上配置されていること。
  2. に掲げる医師は、器質性月経困難症の治療に係る適切な研修を修了していること。

2 検査等

  1. 腫瘍マーカー
    腫瘍マーカー、「10」のCA125(144点)、「23」のCA602(190点)を併せて測定した場合は主たるもののみの算定となります。
    腫瘍マーカー検査は、癌の患者以外、定期的に行うものではなく、診療報酬明細書の病名欄に転機が書かれていることが必要とされます。最近では半年間の縦覧点検が可能となっているので、十分に疑いえる場合に行ってください。また横覧点検も機械的に簡単にできてしまうので、入院中・外来での同一月内検査がないかも予め確認しておく必要があります。
  2. HPV核酸検出、HPV核酸検出(簡易ジェノタイプ判定)(D023)と細胞診(N004) 予め行われた細胞診の結果、ベセスダ分類上ASC-US(意義不明異型扁平上皮)と判定された患者又は過去に子宮頸部(腟部)切除術若しくは子宮頸部異形成上皮又は上皮内癌レーザー照射治療を行った患者に対して行った場合に限り算定できます。なお、過去に子宮頸部円錐切除又はレーザー照射治療を行った患者以外の患者については、細胞診と同時に実施した場合は算定できません。

    ※この場合、実日数1日では細胞診を過剰(B)として査定となります。過去に子宮頸部円錐切除又はレーザー照射治療を行った患者では算定できます。

  3. 胸腹部超音波検査と乳房超音波検査
    超音波検査を同一の部位に同時に2以上の方法を併用する場合は、主たる検査方法により1回として算定します。また、同一の方法による場合は部位数にかかわらず1回のみの算定となります。

    ※このため同一日に胸腹部超音波検査と乳房超音波検査を行った場合は査定の対象となります。
    但し、病院もしくは複数の診療科がありそれぞれに担当する別の医師のいる診療所などで、例えば産婦人科で経腟超音波検査を行った後に、外科で別の時間に別の医師が乳腺の超音波検査を行った場合、同一日であっても超音波断層法(胸腹部)530点に加えて、超音波断層法(その他)350点の90/100(315点)が算定できます。
    また現在、「超音波検査のうち胸腹部等の断層撮影法を算定する際、検査を実施した臓器や領域について、診療報酬明細書の摘要欄に記載を求める。」とされており、今後の超音波検査の算定基準の変更につながる可能性があるので注意が必要です。
    さらに、パルスドプラ法加算は標準搭載が一般的となったため150点に減点されました。

  4. コルポスコピー
    1. コルポスコピー下で子宮腟部組織を採取した場合は内視鏡下生検法(D414)で算定できます。(コルポスコピーが内視鏡検査のD321に分類されているためです。)
    2. コルポスコピー施行時には腟洗浄は算定できません。(内視鏡検査に伴う処置は算定できないためです。)
  5. 細胞診
    子宮腟部細胞診と子宮頸部細胞診もしくは子宮頸部細胞診と子宮内膜細胞診を同時に算定することはできません。
    「同一又は近接した部位より同時に数検体を採取して標本作成を行った場合であっても、1 回として算定する。」とされているためです。
  6. 淋菌及びクラミジア・トラコマチス同時核酸検出と細菌培養同定検査(D018)の併施について
    平成28年度の改定で「細菌培養同定検査(淋菌及びクラミジアの感染を疑って実施するもの)」という表現に変更されたので、淋菌以外の細菌感染(疑いも含む)に対して、「細菌性腟症(炎)(疑い)」と「子宮頸管炎(疑い)」の所見があり傷病名があれば、上記2つの検査の併施は可能です。
  7. クラミジア・トラコマチス核酸検出について
    「クラミジア咽頭炎」と「クラミジア頸管炎」の診断で咽頭及び子宮頸管のクラミジア・トラコマチス核酸検出を同時に行うことはできません。(H20.3.28一部修正で「主たるもののみ1つを算定する。」とあるためです。)
  8. 分娩監視装置による諸検査
    分娩監視装置による諸検査は、胎児仮死、潜在性胎児仮死及び異常分娩の経過改善目的で陣痛促進を行う場合のみに算定できるものであり、陣痛曲線、胎児心電図及び胎児心音図を記録した場合も、所定点数に含まれます。
    1. 1時間以内 400点
    2. 1時間を超え1時間30分以内 550点
    3. 1時間30分を超えた場合 700点

    ※日本産婦人科医会では「胎児仮死、潜在性胎児仮死の傷病名で分娩監視装置による諸検査を行う場合は、分娩時に限られ(昭62.3日母医報)、その際急速遂娩が行われているのが原則であるが、胎児仮死に対する処置、(酸素、アルカリ投与等)が行われていれば認められる。」(昭60.3日母医報)
    したがって、

    • 単に「胎児仮死」や「潜在性胎児仮死」の病名があるだけでは認められない。
    • 外来では不可。
    • 分娩誘発という意味で、ラミナリアやメトロイリンテルの挿入でも可。
    • 急速遂娩という意味で、鉗子・吸引分娩や緊急帝王切開術でも可。
    • 選択的帝王切開術のみでは不可。
  9. 胎児心エコー法
    16週から32週くらいを目安として1回の妊娠期間中に1、2回程度となります。

    ※胎児心エコー法はD215超音波検査の3心臓超音波検査となっているため、別の部位を診るための断層撮影法との併施は可能な場合があります。

  10. 外陰・腟細胞採取料
    子宮全摘後の腟断細胞診を目的とした検体採取は子宮頸管粘液採取料(40点)で算定することになります。(令4保医発0304・1)
  11. 不規則抗体
    輸血歴または妊娠歴のある患者に対し、胸部手術、心・脈管手術、同腹部手術または子宮全摘術、子宮悪性腫瘍手術、子宮附属器悪性腫瘍手術(両側)、帝王切開術または異所性妊娠手術が行われた場合に手術当日に算定します。

    ※不規則抗体の算定は手術当日に請求するものであって、術前検査では算定できません。

  12. ループスアンチコアグラント定性、ループスアンチコアグラント定量
    抗リン脂質抗体は流産との関連性が大きく、不育症や習慣流産の重要な要因でもあるため、ループスアンチコアグラント定および、ループスアンチコアグラント定量は認められます。但し、抗リン脂質抗体症候群(疑い)等の傷病名があった方が良いと思います。

3 画像診断

  1. 子宮卵管造影検査(HSG)
    1. 初日
      写真診断(3 造影剤使用撮影)+撮影(3 造影剤使用撮影 イ アナログ撮影、ロ デジタル撮影)+造影剤注入手技(6腔内注入および穿刺注入 ロ その他のもの)+薬剤+フィルム(デジタル撮影では不可)
      注 子宮卵管造影法施行時の透視診断は算定できない。
    2. 24時間後撮影(診療報酬明細書には終末撮影または24時間後撮影と注記)
      写真診断(単純撮影 イ 頭部、胸部、腹部または脊椎)+単純撮影(イ アナログ撮影、ロ デジタル撮影)+フィルム(デジタル撮影では不可)

4 投薬

  1. 遺伝子組み換えヒト卵胞刺激ホルモン(FSH)製剤
    「在宅自己注射指導管理料」を算定している月には外来での使用は認められません。尚、遺伝子組み換えヒト卵胞刺激ホルモン(r-FSH)製剤以外の薬剤は外来での使用は認められます。

5 注射

  1. 精密持続点滴注射加算(第6部 注射 通則 4)
    アトニンやプロスタグランディンで分娩誘発をした場合には算定してください。

    ※添付文書に精密持続点滴で行うように書かれている。安全上の観点から、アトニン使用時は精密持続点滴を行うことは推奨されています。

6 処置

  1. 処置料の留意点
    1. 処置+処置の算定は対応する傷病名があれば算定できます。
      例:子宮腟部びらん+細菌性腟炎=子宮腟部焼灼法+腟洗浄
    2. 腟洗浄は入院中の患者には算定できません。
  2. ミレーナの挿入・抜去について
    J082-2薬物放出子宮内システム装置 1挿入術(200点)、抜去術(150点)ミレーナはレセプトの算定区分では20の投薬ではなく、40の処置の項目で薬物放出子宮内システム装置1挿入術+薬剤ミレーナ52mgを算定することになります。ミレーナは処置薬のため投薬の項での外用調剤および処方料は算定できません。
    超音波検査の目安は挿入時、挿入後3ヶ月以内、1年後、以後は年1回。脱出時も算定できます。但し「ミレーナ挿入中」と詳記があった方が良いと思われます。

7 手術

  1. 手術に伴う保険請求上の留意点
    「手術に伴って行った処置、及び診断穿刺、検体採取は所定点数に含まれる。」と定められているため手術と同日の腟洗浄、子宮腟部焼灼法、子宮腟部薬物焼灼法などは算定できない。また頸管粘液採取料も算定できない。
    「処置または手術と同時に行った内視鏡検査は、別に算定できない。」ともあるため、手術と同日にコルポスコピーは算定できません。
  2. 麻酔に係る留意点
    静脈麻酔は静脈麻酔薬の使用が必要です。鎮静薬や鎮痛薬のみの使用(いわゆるセデーション)では算定できません。また静脈麻酔薬の使用に当たっては、呼吸・循環管理等ができるような整備された手術の状態で使用することとされており、経皮的動脈血酸素飽和度測定や呼吸心拍監視、非観血的連続血圧測定等は基準を満たしていれば算定できます。

V 令和4年度診療報酬改定における、新規・改定項目

「主な改定項目」

≪不妊治療の保険適応≫

1 一般不妊治療管理料 250点

特定のパートナーとともに不妊症と診断された患者を対象として、計画的な医学管理を継続して行い、療養上必要な指導を行った場合に3ヶ月に1回算定できます。
施設基準は産婦人科等または泌尿器科の5年以上の経験を持つ常勤医師1人以上配置されていること。不妊症診療を年間20例以上行っていて、生殖補助医療管理料に係る届出を行っている又は生殖補助医療管理料に係る届出を行っている他の保険医療機関との連携することとなっています。この連携に関しては文書を交わしてその写しを提出することを求めています。
技術:人工授精1820点
算定要件としてはア精子・精液の量的・質的異常、イ射精障害・性交障害、ウ精子-頸管粘液不適合、エ機能性不妊を対象として密度勾配遠心法、連続密度勾配法又はスイムアップ法等により、精子の前処置を適切に実施するとして、前処置に係る費用は所定点数に含まれ、別に算定できません。

2 生殖補助医療管理料 1  300点
生殖補助医療管理料 2  250点

外来患者で生殖補助医療を実施している不妊症の患者を対象として計画的な医学管理を継続して行い、療養上必要な指導を行った場合に月1回に限り算定できます。但し生殖補助医療の開始日時点で43歳未満である場合に限るとなっています。
生殖補助医療管理料1および2の施設基準では、産科、婦人科若しくは産婦人科について合わせて5年以上又は泌尿器科について5年以上の経験を有し、かつ、生殖補助医療に係る2年以上の経験を有する常勤の医師が1名以上配置されていなければなりません。
日本産科婦人科学会の体外受精・胚移植に関する登録施設における生殖補助医療に係る1年以上の経験を有する常勤の医師が1名以上配置されていること。
配偶子・胚の管理に係る責任者が1名以上配置されていること、そして関係学会による配偶子・胚の管理に係る研修を受講した者が1名以上配置されていることが望ましい。とされています。
生殖補助医療管理料1については施設基準に追加があり、「看護師、公認心理師等の患者からの相談に対応する専任の担当者を配置、また社会福祉士等の保健医療サービスおよび福祉サービスとの連携調整を担当する者を配置、さらに他の保健医療サービスおよび福祉サービスとの連携調整およびこれらのサービスに関する情報提供に努める。」とされています。

検査:抗ミュラー管ホルモン(AMH)600点
不妊症の患者に対して、調節卵巣刺激療法におけるゴナドトロピン投与量の判断を目的として実施した場合に、6月に1回に限り算定できます。

技術:体外受精・顕微授精等については専門性が高いため、割愛します。
専門機関との連携分娩管理の評価の新設

≪診療報酬改定≫

1 ハイリスク分娩等管理加算(1日につき)
  1. ハイリスク分娩管理加算 3,200点
  2. 地域連携分娩管理加算 3,200点
2 地域連携分娩管理加算の対象患者
  1. 40歳以上の初産婦である患者
  2. 子宮内胎児発育遅延の患者(重度の子宮内胎児発育遅延の患者以外)
  3. 糖尿病の患者(2型糖尿病又は妊娠糖尿病の患者(食事療法のみで血糖コントロールが可能なもの))
  4. 精神疾患の患者(他の保険医療機関において精神療法を実施している者)
    〔算定要件〕
    1. 入院に限り8日を限度として所定点数に加算
    2. 分娩を伴う入院前に、連携を行っている地域周産期母子医療センター等に当該患者を紹介し、受診させる
    3. 患者が複数の疾患等を有する場合においては、算定できない
    〔施設基準〕
    1. 専ら産婦人科又は産科に従事する常勤医師3名以上配置
    2. 常勤の助産師3名以上配置
    3. 一年間の分娩実施件数が120件以上(実施件数等を医療機関の見やすい場所に掲示)
    4. 周産期医療に関する専門の保険医療機関との連携
    5. 産科医療補償制度標準補償約款と同一の産科医療補償約款に基づく補償を実施

VI その他

  1. 流産手術(11週まで)は、2,000点(4,000点:手動真空吸引法)
    不全流産は、「子宮内容除去術(不全流産)」で算定
  2. アジスロマイシン処方:クラミジア尿道炎・子宮頸管炎の病名では、4錠×1日

本内容は日本産婦人科医会が編集した「医療保険必携」および日本産科婦人科学会が編集した「産婦人科医のための社会保険ABC」を参考にしています。各地域によって若干の審査基準の相違はありますが、現状ではこの2冊の刊行物で確認することをお勧めします。
また本内容はあくまでも目安であるものもあり、絶対的ではないことはご理解ください。

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