2020年7月22日(水曜日)

東京都医師会長の独り言(尾﨑会長facebookより)

  • 都民のみなさまへ
  • 医師のみなさまへ

アイボが撮った何故か寂しそうな後ろ姿。感染拡大が止まらない東京を憂いている?

 

以下は、医師会長の独り言です。聞いてあげてください。

1. 感染の震源地(エピセンター)をできるだけ早く叩く

歌舞伎町のホストクラブを中心とした一部地域への休業補償を伴う休業要請(法改正をして法的強制力を持たせてでも可)、それと共にノーベル賞の山中先生や東京大学先端科学技術研究センターの児玉先生も言っているように、大学や研究機関の協力も得て、今東京でできる限りのPCR検査能力を駆使して、休業地域、場合によってはもっと広い範囲で、迅速に検査を行い、短期間で感染実態を調べ、隔離を行う(実はこれも法改正や法解釈の変更が必要らしい)。

 

2.コロナ専門病院の必要性

感染者の急増に伴い、東京都では1000床から3000床にコロナ患者を診る病床を増やそうとしています。そして第1波の時と同様、多くの病院に数十床単位の病床確保を求めています。

しかしこれでは、一つひとつの病院がすぐ埋まってしまい、保健所の入院調整や救急隊が発熱患者さんを送る場合の受け入れ先の選定にまた苦労し、コロナ患者さんがなかなか入院できないなど混乱のもとになります。

また多くの病院が少しずつコロナを診る事態が続くと、「あそこの病院はコロナ患者が入っている」ということになり、患者さんの受診抑制はさらに強まり、すでに赤字に陥っている多くの病院の経営がさらに悪化することになります。

入院調整や救急対応をスムーズにするためには、東京の病院を潰さないためにコロナを専門に診るコロナ専門病院を、1000床から2000床規模で東京都に迅速に整備すべきです。そしてここは是非、都の公的病院である都立病院と公社病院で担ってもらいたいと思っています。

専門病院ができると、一般の病院はコロナ以外の患者さんの検査や治療に専念することができ、患者さんも安心して医療を受けられます。勿論、宿泊施設の確保も急務です。

 

1や2の医療政策が迅速に実現することができないと、市中感染はなかなか減らないし、万が一コロナにかかった際は、スムーズに入院や宿泊施設での療養ができないかもしれません。国や都に頑張ってもらいたいのですが…。

それまでの間、やはり今のこの国では、自分で自分の身を守り、コロナにかからないようにすることが必要です。
私が提案している「Not go toキャンペーン」をしっかり守って、ご自分の身を、ご家族の身を守ってもらいたいな。
以上、医師会長の独り言でした。

(2020年7月19日:尾﨑会長facebookより)


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