健康スポーツ医とは

「日本医師会認定健康スポーツ医(以下「健康スポーツ医」)とは、運動を行う人に対して医学的診療のみならず、メディカルチェック、運動処方を行い、さらに各種運動指導者等に運動に関する医学的な指導助言を行うことができる医師で、定められた講習会を受講修了した者に対して日本医師会が認定する資格です。 現在、日本ではスポーツや運動に関連する医師の制度は、「健康スポーツ医」、「日本整形外科学会認定スポーツ医」、「日本スポーツ協会公認スポーツドクター」という3種類があり、それぞれ日本医師会、日本整形外科学会、日本スポーツ協会の各団体が研修を行い認定しています。「健康スポーツ医」は、これら3つの制度の中では最も新しく、1991年(平成3年)より設置されています。

●3種類のスポーツ医制度の特徴

「健康スポーツ医」は、日常診療や学校医・産業医として運動指導・運動療法を行い、自治体と協力して地域の健康増進事業やスポーツ大会での救護活動などを行う医師です。

「日本整形外科学会認定スポーツ医」は、整形外科的な知識や技量に基づいた運動の指導を行い、運動による外傷・障害の予防や治療を行う医師です。「日本スポーツ協会公認スポーツドクター」は、都道府県大会や国体、オリンピックなどに出場する運動選手(アスリート)を主な対象として運動による外傷や障害の予防・治療を行う医師です。

健康スポーツ医制度の発足とともに、健康スポーツ医の資格を取得するための講習会の基礎となる科目が「健康スポーツ医」、「日本整形外科学会認定スポーツ医」、「日本スポーツ協会公認スポーツドクター」の共通したカリキュラムとなりました。

日本整形外科学会や日本スポーツ協会は、この講習会に加えさらに各々の専門的な講習会を行うことで、それぞれの資格を得ることができるようになりました。

共通の講習会の科目は当初は21科目でしたが、2011年(平成23年)からはアンチドーピング、障害者とスポーツ、保健指導、スポーツ現場での救急処置の4科目が追加され25科目になり、全科目時間が60分に統一されました。

2012年(平成24年)からは日本整形外科学会や日本スポーツ協会においても専門的な科目についての見直しが行われ、それぞれ新カリキュラムに移行しました。

「健康スポーツ医」の主な役割としては以下に示す内容が挙げられます。

  1. 日常診療における一般住民やスポーツ愛好者への運動指導・運動療法や健康増進・運動機能向上などに関する助言
  2. 特定健診や健康診断の結果をもとに行う疾病の予防や治療のための運動指導・運動療法
  3. 学校保健・産業医活動における運動指導や助言
  4. 自治体などが主催する運動に関する講演会における講師
  5. 自治体などが主催するマラソン大会をはじめとするスポーツ大会における救護活動
  6. 地区医師会における運動療法の啓発やスポーツ大会での活動におけるコーディネーターとしての役割
健康スポーツ医に関するお問い合わせ東京都医師会 健康保健課
〒101-8328 東京都千代田区神田駿河台2-5
電話:03-3294-8821(代)
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