緊急記者会見(令和2年12月22日開催)
1.新型コロナウイルス感染症対策 年末年始の医療提供体制等について
~逼迫する医療体制 東京都医師会長からのお願い~
① 医療提供体制を守り抜くために(尾﨑 治夫 東京都医師会長)
尾﨑会長は「市中感染が広がり、感染者の増加が止まる気配がない。冬場は脳卒中、心筋梗塞、大動脈疾患などの救急患者が増えるので、これ以上感染者が増えると救急患者を今までのように受け入れられなくなるのではと大変危惧している。今こそ感染者を減らさないと通常診療ができなくなる。この3週間がラストチャンス、真剣勝負の3週間だ」と強い危機感を示した。
そして、「20代から50代の方が会食で感染し、家庭内や職場内で感染を広げているケースが多い。この流れを何とか食い止めるために、感染リスクが高いとされる大人数での会食を控えてほしい」と訴えた。
② 東京都新型コロナウイルス感染症モニタリング会議報告について(猪口 正孝 東京都医師会副会長)
猪口副会長は「このままいくと都内の1日当たりの新規感染者数が1000人を超え、用意している病床はほぼ確実に足りなくなるだろう。
コロナ病床を4000床確保するためには一般医療の部分を使うことになり、救急車で近くの病院に行けなくなる可能性もでてくる。医療提供体制の逼迫をいい方向に向かわせる方法は感染者が少なくなることだけだ」と訴えた。
③ 年末年始の医療提供体制について(角田 徹 東京都医師会副会長)
角田副会長は、年末年始の医療機関の受診方法や感染者の退院基準等について説明した。
④ 介護施設での医療提供体制について(平川 博之 東京都医師会副会長)
平川副会長は、高齢者施設での厳しい状況を述べ、自分の行動制限が多くの人の命を救っていると思って自粛をお願いしたいと訴えた。
⑤ 民間PCR検査所について(黒瀨 巌 東京都医師会理事)
黒瀨理事は、民間のPCR検査センターを選ぶ際はホームページ等で検査精度や医療機関との連携などを慎重に調べることが重要だと述べた。また、結果が陰性であっても油断せずに感染防止対策を続けることや、陽性の場合はかかりつけ医や民間のPCR検査センターが提携している医療機関に電話をしてから必ず受診するよう求めた。
※本会見は発言者のみマスクを外して行いました。
記者会見資料
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