定例記者会見(令和2年12月8日開催)


1.新型コロナウイルス感染症の感染予防の徹底について

尾﨑 治夫 東京都医師会長

【感染者や重症者を減らして医療を守る】

尾﨑会長は、「新型コロナウイルスの感染者数が急増し、医療従事者が疲弊している。これ以上感染者や重症者が増えると、新型コロナの患者も一般の患者も守れなくなってしまう」と強い危機感を示した。GoToトラベルについては、「高齢者や基礎疾患のある人に自粛を求めるだけでは不十分なので、全世代で一時的にでも人の動きを止めてほしい」と述べた。

都民に向けては、「改めて感染予防にしっかり取り組んでほしい。若い人が重症化することは少ないが後遺症もある。年末年始は感染リスクが高まる5つの場面を避けて、絶対にコロナにかからない生活を心掛けてほしい」と訴えた。

 

 

猪口 正孝 東京都医師会副会長

【高齢者の感染が大きな課題】

猪口副会長は、都のモニタリング会議のデータを示し「高齢者の感染が急速に増加しており、重症化のリスクが高いことに加えて、入院期間も長くなるので非常に大きな問題になっている。いろいろな安全弁を作ってはあるが、その安全弁が一つひとつ乗り越えられているような、非常に嫌な印象があり、これから病床数を増やしたとしても、一般の医療を圧迫する形になるので、ここで食い止めなければ救えるはずの命が救えなくなるということが起こりうる。今皆さんにできることは感染を広げない、うつさない、うつらないこと」と述べ、これ以上新規感染者を増やさないよう協力を求めた。

 

 

角田 徹 東京都医師会副会長

【感染予防の徹底を】

角田副会長は、都民に向てマスク、手洗い、3密の回避、換気を徹底してほしいと改めて呼び掛けた。

また、情報弱者と呼ばれる外国人などへの情報提供と医療へのアクセスを確保するとともに、病院医療を守るためにもすべての医療機関がそれぞれの役割を果たし、年末年始の診療体制を確保できるよう努めたいと述べた。

 

 

平川 博之 東京都医師会副会長

【メンタルヘルスへの影響】

平川副会長は、自殺者数が増加傾向にあることから、不安、抑うつ、自殺対策として睡眠や食事などの生活リズムを崩さないことなどを挙げ、この機会にこころのかかりつけ医を持つことも大切だと述べた。

 

 

新井 悟 東京都医師会理事

【緊急心血管診療の危機】

新井理事は、都内の緊急心血管診療について、新型コロナウイルスの影響で急性大動脈スーパーネットワークの重点病院3病院、支援病院1病院が受け入れ停止を余儀なくされたと説明。今は他の病院がカバーしているが、さらに重点病院の受け入れが停止すると手術が不可能になる危機に直面していると述べた。


記者会見資料


会見の模様(YouTube)


○定例記者会見に関するお問い合わせ先:広報学術情報課

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