記者会見(令和2年3月12日開催)


1.新型コロナウイルス感染症に対する東京都医師会の基本方針

① 医療機関(かかりつけ医)を受診する際に守ってもらいたいこと
② 新型コロナウイルス感染症に対する東京都医師会・東京都多職種連携連絡会の取り組みについて
 ―新型コロナウイルス感染症に係る緊急調査結果を中心に―

尾﨑 治夫 東京都医師会長
会見の様子

【東京都医師会から都民のみなさまへ4つのお願い】

① 無理せず休んでください
初期症状は、普通の風邪と区別がつきません。風邪気味の方、体調が悪い方は、まず自宅で休んでください。経営者の方も、休ませる努力をお願いします。特にクラスター感染を起こしやすい場所には行かないようにしましょう。

都民のみなさまの行動変容が必要です。何も対策しないと3カ月後、東京都では入院2万人、外来4万5千人に及び、まさに医療崩壊になります。感染拡大防止策の強化には、都民のみなさま一人ひとりの協力が必要です。

② 心配な方は、まず電話で相談を
かかりつけ医のいる方で、新型コロナウイルス感染症が心配な方は、かかりつけ医にまず電話でご相談ください。直接来院は絶対にしないでください。新たな院内感染を防ぐためです。

③ 喫煙者はこの機会にぜひ禁煙を
喫煙者の方は、 重症化率2.2倍、死亡率3.2倍との報告があります。4月からは受動喫煙防止条例も全面施行となります。ご自身の身を守るためにもこの機会にぜひ禁煙を考えてください。

④ 要介護高齢者等への二次被害を考えてください
名古屋市内で起きた事例のように、一部の介護施設で感染者が出た際に周辺地域すべての同様施設を閉鎖してしまうことは、種々のケアができなくなり要介護高齢者に大きな二次被害が発生する可能性があります。

 

【新型コロナウイルス感染症に対する東京都医師会の基本方針】

基本方針
① 蔓延期に向けて、重症者への対応を第一とし、可能な限り重症化・死亡を減らす。
② 高齢者等が、過剰な制限や制約等によって、新型コロナウイルス感染症と直接関係しない原因により、生活・医療・介護等に支障をきたす、いわば〝二次被害〞を最小化するよう努める。
③ 医療関係者・都民だけではなく、介護福祉関係者等に対しても、正確な情報提供を行う。

東京都医師会員のみなさまへ
① すべての会員は、かかりつけ患者からの電話による相談に対応をお願いします。
② 発熱・呼吸器症状を有する患者を診察する際は、標準的予防策(サージカルマスクと患者毎の手洗い、必要な場合は、ゴーグルまたはメガネ、手袋)は必須です。
③ PCR検査の検体を採取する時はPPE着用が必要です(かかりつけ医の現場では原則行いません)。
④ 過去に診察した患者が病院でPCR陽性(感染)と判定されても標準的予防策を講じていれば、濃厚接触者には該当しません。その場合、医院を休診にする必要はありません。

地区医師会にお願いしたいこと
① 発熱・呼吸器症状の患者を診察できる医療機関と診察できない医療機関をそれぞれリストアップしてください。
② かかりつけ患者の電話相談はすべての医療機関で行っていただくことが原則ですが、診察においては前述の医療機関がわかるよう住民にご周知ください。
③ 地域内および近隣地域の病床を有する病院や行政と協力し、「新型コロナウイルス感染症に対する対策協議会」を地域ごとに立ち上げ、医療連携体制を構築・確認しておいてください。
④ 種々の情報を迅速に会員へ周知してください。

都民のみなさまへ
① 行政や医師会等からの正確な情報を収集してください。
② 不安等がある時はかかりつけ医に電話で相談してください。
③ 受診の際は、必ず事前に電話をかけ、その指示に従ってください。
④ 閉鎖空間で他者と近接するような環境は避けてください。
⑤ 通常の感染予防策を心がけていれば、過度な行動制限や日常生活の制限は必要ありません。
⑥ 「体調不良」を感じたら、しっかり休養をとりましょう。

 


記者会見資料


会見の模様(YouTube)


○定例記者会見に関するお問い合わせ先:広報学術情報課

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