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水泳、5時起き。新しい私自身と出会うために。
かたせ 梨乃さん |
すくすくと育った一人っ子が10代の終わりに飛び込んだモデルの世界。やがて女優の才能が花開きました。激しくも悲しい女の情念、悩みながらも生きる等身大の人物像。時代劇から現代劇まで、かたせさんはさまざまな役柄で多くのファンを魅了しています。
ロケで京都、長野など長期滞在が多く、このごろは東京と往復の暮らしが続いています。
| 『東京に戻っていた去年11月に、本田美奈子さんが急性骨髄性白血病で亡くなりました。姉妹役で共演したこともあるしショックでした。がんを早期発見するために検診はとても大事だと思います。女性にとっては女医さんだと受診しやすいのですが……。幸い私には相性のいいかかりつけの女医さんがいるので、血液検査をしたり、半年ごとに検診を受けています』 |
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かたせさんは盲腸炎以外に入院したことがなく、いたって健康。でも代わりがきかない女優の仕事だけに、健康管理には気を配っています。
『ロケが始まると5時起きです。低血圧なので、毎朝必ずお風呂に入って水を浴びて、を2回繰り返しています。それから温かいお味噌汁とかスープをゆっくりとって内臓を温めます。特に冬は体内が温まっていることが大事。朝食はお昼までもつようにしっかり食べていきます』
カメラが回りだすと、求められることは過酷です。季節先取りのため冬に半袖、夏に毛皮、嬉しくないのに笑い、悲しくないのに泣く。別人格を10回同じテンションで演じる。そういう仕事を続けられるのはなぜでしょうか。
『それは水泳です。週に5日はプールに通っています。私が泳げるようになったのは30歳になってからですけど、カロリー消費が多いのに水の中は身体にやさしい。それに水泳がきっかけで、たばこをやめました。息切れしなくなり、声のキーがあがりました。やめて1年半たちますけど、最初は苦しかったですね。今では煙がいやになりました。仕事でキセルを吸うシーンがあって、一服吸ったら顔がしびれました。こんなもの1日60本も吸っていたのかと』
食事もおいしくなりましたか。
『一日お疲れ様という感じで、食事はお酒を飲んでからのほうがおいしい。その前に軽く泳いでからだともっとおいしい。それから、ときには8時くらいにベッドに入ることもあります。睡眠は大事ですから、足りなくなるとどこでもフッと眠ってしまいます。職業柄の特技でしょうか』
そんなかたせさんが少女時代に描いていた夢は、実はお医者さんになることでした。
『これからは女性も職業を持つ時代だと日ごろ父から言われていましたし、母が病気がちで、私も理数系が好きでしたから……。女優の仕事って表面的には文科系のようですが、映画では1000以上あるカットをバラバラに撮影することが多いので、全体のどの部分を演じているのか把握していないと。理数系の組み立てがけっこう必要なんです』
忙しいスケジュールですが、初めての土地に行くとよく歩きます。仕事とはいえ、各地の雪景色や桜並木、新緑、紅葉などが見られる幸せを感じています。
『私は自分から役に近づいていきたいタイプなので、いろんな役をやります。でも、終わったらサヨナラというわけではなく、私の中にさまざまな人が暮らしています。今まで気づかなかった新しい私自身と出会えることが、私を動かしているのかもしれません。
かたせ 梨乃(かたせ りの)
東京都生まれ。獨協大学在学中にCFモデルとしてデビュー。日本テレビ「11PM」のカバーガール、司会アシスタントで注目を浴び、テレビ東京「大江戸捜査網」で女優デビュー。映画「極道の妻たち」「吉原炎上」で日本アカデミー賞最優秀助演女優賞受賞。「東雲楼 女の乱」、テレビドラマ「名探偵キャサリン」、NHK「慶次郎縁側日記2」、TBS金曜ドラマ「夜王」(1月よりレギュラー出演)などでさまざまな役柄を演じて活躍中。水着「プリティーピカピカ」もプロデュース。 |
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