読んでためになる

元気がいいね

連載コラム

救急医療(45)渡航感染症-(2)蚊が原因となる感染症

国立国際医療研究センター病院
国際感染症センター長
大曲貴夫先生

近年報告があった蚊が原因となる感染症

蚊が原因となる感染症の中でもデング熱、ジカウイルス感染症等は発熱と全身の発疹が特徴で、ヤブ蚊に刺されることによりかかるという特徴を持っています。いずれももともとアフリカを起源としていますが、近年ではアジア、中南米を中心に大流行しています。日本では海外から持ち込まれて発症する例がほとんどだったのですが、2014年にはデング熱の国内での感染例が約70年ぶりに報告されました。蚊に刺されることで感染する病気には、ほかにもウエストナイル熱・脳炎や日本脳炎、マラリアなどがあります。

デング熱・ジカウイルス感染症の症状

デング熱は、高熱、頭痛、吐き気や嘔吐、筋肉や関節の痛みなどが出る病気です。熱は3〜4日で下がりますが、熱が下がるころに状態が悪くなることがあり、ごくまれに亡くなることもあります。ジカウイルス感染症は、感染しても発症する方はわずか20%と言われています。症状には発熱がありますが38.5度以下と軽く、むしろ肌の皮疹や眼が赤くなることで気付くことが多いです。デング熱による症状は軽くほとんどの患者が自然治癒しますが、妊婦が感染した場合にお腹の赤ちゃんにも感染し、小頭症の原因になることがあります。

中央及び南アメリカ、カリブ海地域、東南アジア、アフリカなどのリスク地域を訪れ、日本に戻ってから発熱、結膜充血などの特徴的な症状が出た場合は、すみやかに保健所や医療機関へ相談しましょう。特にデング熱はまれに重症になることもあるので、体調が悪いときには早く相談しましょう。

感染を予防するには

予防方法は、とにかく蚊に刺されないようにすることです。渡航する場合は、虫除け剤や防蚊ネットを使用し、肌の露出を極力避けます。屋外では、一般的に日焼け止めを先に使用し、次にその上から虫除け剤を使用します。虫除け剤にはディート(DEET)とイカリジン(ピカリジン)の二種類があります。特にディートは濃度によって効果の持続時間が異なるため、野外活動時間に応じて塗り直す必要があります。説明文書をよく読んで使ってください。また、屋内に戻ったら洗剤と水でよく洗い流しましょう。

ページの上へ



東京都医師会からのお知らせ

  • 休日・夜間診療案内
  • 知っておきたい予防接種のお話
  • 東京都南新宿検査・相談室(エイズ検査・相談)

新東京都医師会館のご案内はこちらをご覧ください。