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子どもの生活習慣(5)睡眠など

東京都医師会広報委員
鈴木 洋 先生

はじめに

子どもたちが日々元気に楽しく暮らすための基本は、好き嫌いなく食べ、体を動かし、規則正しい生活をすることです。子どもたちが長い人生を生き抜く上で大切な睡眠や、シリーズで述べなかった生活習慣について考えたいと思います。

子どもの睡眠発達

赤ちゃんは、おっぱいやミルクを飲むことと寝るのが仕事と言われます。「寝て、起きて、飲む」を繰り返す生活が、生後半年くらい続きます。6か月を過ぎると夜の睡眠が長く続き、昼間の睡眠は午前・午後1、2時間ずつという生活ができるようになります。お母さんも徐々に睡眠時間がとれるようになり、育児にも少し余裕が出てきます。1歳を過ぎれば、昼間は午睡のみで充分です。3歳を過ぎると午睡をしない子どもも出てきます。小学校に行くようになると午睡時間はないので、何時に寝て何時に起きるか、そして睡眠時間が充分かも重要です。さらに、日々の生活の中で規則的な生活をしているかが問題になります。

睡眠リズムは生活の基本

地球は24時間で一周自転し、それが「1日」です。しかし、人の体内時計は1日が25時間にセットされています。子どもの睡眠発達は、それが地球の自転24時間に適応できるようになる過程ともいえます。

規則正しい生活をしないと、このズレが顕在化して昼夜逆転になる現象が起こります。睡眠は受け身の生命活動ではなく、能動的な活動です。眠くなったら眠るのではなく、眠るべき時間がきたら眠る努力をすることが大事です。

子どもたちを夜の9時、遅くても11時までに寝かせるようにしていただきたいものです。そして、睡眠時間は少なくとも8〜10時間は必要です。睡眠リズムが乱れてしまった場合は「早寝早起き」ではうまくいきません。「早起き早寝」です。6時から7時までには起きなければいけません。起きない子どもたちには、太陽の光エネルギーを全身に浴びさせましょう。

人の体温は、朝は低く、夕方は約0.5度高くなります。不規則な睡眠リズムの子どもは、体温リズムも崩れています。3食の食事もリズムです。食事の少し前には、消化管にいつ食物がきてもいいように消化酵素の分泌が高まっていますが、リズムが崩れると消化酵素がうまく対応できず、胃がもたれて食欲が減退します。食べることだけでなく、排便にも影響します。

生活習慣としての排便

不規則な排便は便秘につながります。育児において排便、排尿は大切な項目で、おむつの関係からお母さんたちが非常に気にしていることです。布おむつ時代は1歳半までにはおむつばなれをすすめていましたが、紙おむつ、パンツ式紙おむつの時代になり、3歳になっても紙おむつをしている子どもたちも多いようです。この紙おむつからはなれた子どもたちには、排便の習慣化を促します。時間はいつでもよいのですが、多くは朝食後にトイレに誘い、排便を促します。うまくいくか、いかないかではなく、トイレに行くことが第一歩です。排便できれば家族みんなからほめられ、次回が楽しくなるのです。排便習慣は小学校へ行くまでにはうまくいくようにしたいものです。便秘を小学校にまで引きずると、学業にも影響します。

おわりに

子どもたちには、身につけなければいけない生活習慣がたくさんあります。「人との対応の仕方」も生活習慣と言えるでしょう。挨拶言葉「おはようございます」、お礼を示す「ありがとう」、相手を許す「いいよ」、などの言葉がスムーズに出ると、人間関係がうまくいくでしょう。また、感染症対策としての生活習慣は「手洗い」です。行動の節目に無意識にできれば最高です。

人として長く生き抜くための生活習慣は、子どもだけのものではありません。大人もこれらの生活習慣を考えてみてください。きっと大人のあなたにもお役に立つと思います。

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