医師会組織および事業
会長あいさつ

東京都医師会
会長 野中 博
東京都医師会長就任にあたり
第272回東京都医師会(臨時)代議員会において、東京都医師会長に選任されました。身の引き締まる気持ちでいっぱいです。そして同時に選任されました役員一同よろしくご指導ご鞭撻をお願い致します。
今回の3月11日の東日本大震災において被災された全ての皆様に、心から哀悼とお見舞いを申し上げます。一日でも早く避難所での生活から以前の生活にもどられることを祈念致します。今回の大震災からの復興には、まず全ての国民が一致協力することの大切さを痛感します。
東日本大震災の被災状況から、日本人の互いを思いやりそして協力する姿を見て日本人としての誇りを感じるとともに、一人ひとりが協力することにより実現できることの可能性の大きさを改めて痛感します。東京都医師会としましても、引き続き会員の皆様のご協力の基に被災された皆様の復興のために全力を挙げて取り組みたいと考えます。
わが国の社会保障制度には様々な問題が山積しております。本年は国民皆保険制度が昭和36年に実施されてから50年の節目の年です。医療の提供者としてもこの国民皆保険制度の意義を改めて考える必要があります。この国民皆保険が実施されるまでは困難の連続だったと報告されています。国民皆保険制度が実施される以前の社会の状況は極端な表現を借りれば「一家の中に病人が出れば、医者にかかって破産するか、それとも黙って病人の死を待つか」の状況でした。そのような状況を住民皆が支え合う制度として国民皆保険制度は開始され、そして50年が経過しました。医療は国民の生命や健康を守る大切な社会保障制度の一つであります。これからの道のりも決して平坦ではありませんが、やはり国民皆で支え合う事を基本とする国民皆保険制度の大切さを理解し持続する必要があると思います。
このような時、東京都医師会の役割を改めて考えてみる必要があると思います。東京都医師会の大切な役割は、都内各地域の生活者の生命と健康を守る事です。そのためには各地域の個々の医療機関そして各地区医師会の活動を支える必要があります。すなわち地域の生活者が生涯住み慣れた地域で安心して生活を続ける事を可能にする医療体制の構築を今まで以上に目指す必要があります。その為には、地域における病院・診療所との連携を推進して真の地域医療体制の具現化を強力に推進し、東京都の医療モデルを構築する必要があります。
今回、次の5つの改革を基に東京都の医療モデルの実現に向かって活動します。
- 現場の声を反映した地区医師会の提案を活かした東京都医師会の運営
- 都民、診療所、病院の参加による医療政策会議の創設
- 都民との対話や広報活動を通じて都民の声を医療政策に反映
- 地域医療の担い手となる医師の育成とサポートを積極的に実施
- 予防医療への東京都からの積極的な取組みを推進
今こそ、地域の生活者に医療を提供する我々医師集団すなわち医師会は、そうした活動を通じて、住み慣れた地域での安心と安全を保証する行動が期待されています。現状でも、地域の医療現場で活動されている医師は、日々各々苦労されて毎日の診療を通じて住民を支えています。そして地区医師会も医師の協力を得て医療提供体制の構築に頑張られています。しかし医学が進歩すればするほど、医療提供体制の充実には様々な課題があり、従来の体制だけでは克服できません。各地区医師会の課題を把握して東京都医師会が地区医師会と協働してその課題を克服する必要があります。それが東京都医師会の本来の役割です。
「医療は都民・国民のものであり、心温まる医療提供体制を創りたい」この言葉の実現に向けて東京都医師会は活動してまいりました。改めて会員の皆様には、多くの医師が協力すれば多くの命が救われ、そして医師が多くの医療や介護の従事者と協働すれば多くの人々の生活を支える事が可能であると理解し実践して頂きたくお願い致します。
東京都医師会会員の皆様、宜しくご理解ご協力をお願い致します。


